続・猟盤日記 ~no music no life 無音楽無人生~

世界中の音楽から厳選したオススメをYoutube等で引用しながら、まとめてご紹介。

 ほっとけみストーリー

僕が、大学3年生くらいの頃だから、8年位前になるかな
当時コンビニエンスストアでバイトをしていました。
セブンとかローソンじゃなくてマイナーなコンビニで夜11時には閉まっちゃうお店で。
メインの通りから少し外れた所にあるせいか、
客層も殆ど常連さんばっかりで、話す人話さない人の違いはあるけれど大体は見かける顔。
そんなコンビニでバイトをしていたんだ。
その日は同じ大学で仲の良い1コ下の友達と一緒のシフトで入ってて、
9時くらいの丁度暇な時間だったようなきがする。
一人のサラリーマン風の男の人が傘を持って入ってきたんだ。
「すいません、これに似た傘の忘れ物ありませんか?」
コンビニってどこもそうだと思うんだけど、雨降った後は、結構傘の忘れ物が多い。
多分会社や学校から持って帰って来て店に入る前に傘立てに立てて帰りに忘れちゃうんだろうね。
24時間営業だとあまり気にしないのかも知れないけれど、
僕がバイトしていた店は、閉店時に傘立てを店内にしまうから、よく気づいた。
ちなみに忘れ物の傘があった場合、閉店時に束ねて日付を書いた紙を貼って店の奥に
保管しておく決まりになっていた。
僕は、いつ忘れたか聞いてみた。
「昨日の夜なんですが・・」
僕は、店の奥に傘を捜しに行ったのだが、昨日の忘れ物は無かった。
念のためそこにある傘を捜したが、ビニール傘だったり色が違ったりしていてそれらしいものは無かった。
僕は、お客さんに申し訳ないが傘が無いことを伝えた。
そのお客さんは残念がるかと思いきや、少し安心したような顔をして
「実は、昨日間違えてこの傘を持ってきてしまったんです。
 もしかしたら、持ち主の方が探していらっしゃるかと思って傘を持ってきました。
 忘れ物が無いということは、きっとこの傘の持ち主の方も私の傘を持っていかれたのでしょう。
 お手数ですが、もし持ち主の方がいらっしゃったらこの傘を返しておいて頂けますか?
 私の傘は大したものではないので、特に構いませんので」
僕は、お客さんから傘を預かり。責任を持って保管しておくことを伝えた。
お客さんは丁寧にお礼を述べ何も買わずに帰っていった。
それから、2年くらいそのコンビニで働いていたけど、
そのお客さんをもう一度見かけることも、その傘を取りに来た人も無かった。


ある時たまたま寄ったコンビニで傘を間違えて持って帰ってしまって、
次の日わざわざ返しに来たのだろう。
いやいや世の中捨てたもんじゃないね。
って言う話をバイト仲間にしまくったのを覚えている。


ブログる場合ですよの身近なココロ温まるちょっと良いお話と言うことで
すごい久しぶりに、このことを思い出しました。
そのお客さんと同じくらいの年になった今、かくありたいと再び思いました。


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